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映画「瞳の奥の秘密」…ブエノスアイレスへ憧れちゃうなぁ


原題: EL SECRETO DE SUS OJOS/THE SECRET IN THEIR EYES 
製作年度: 2009年  製作国: スペイン/アルゼンチン   上映時間: 129分


ギンレイホールでの2本目は珍しいアルゼンチン映画.本年118本目.

2009年に本国アルゼンチンで公開されるや歴史的な大ヒットとなり、
みごとアカデミー外国語映画賞にも輝いたサスペンス・ドラマ.
25年前の未解決殺人 事件を題材に小説を書き始めた孤独な主人公が、
葬られた事件の真相と改めて対峙していくなかで、次第に封印していたはずの
自らの愛も甦らせていくさまを巧みな脚本と演出で描き出していく.

主演はリカルド・ダリン、共演にソレダ・ビジャミル.
監督は人気TVシリーズの演出などでハリウッドでも活躍する
アルゼンチンの俊英フアン・ホセ・カンパネラ.

刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、有り余る時間を使って、
彼の人生で未だ忘れることの出来ないある殺人事件を小説にしようと決意する.
そしてかつての職場を訪ね、当時の彼の上司で、今では検事に昇格している
女性イレーネと再会を果たす.2人が関わった事件が起きたのは、25年も前の1974年.

銀行員の夫リカルドの最愛の妻が自宅で暴行殺害された事件.
やがて捜査は暗礁に乗り上げ、そのまま1年が経ち捜査終了となる頃、
ベンハミンは駅で容疑者発見に執念を燃やすリカルドを偶然目にする.
その姿に触発され、イレーネとともに捜査を再開したベンハミンは、
ついに事件の核 心へと迫るのだったが….

アルゼンチン映画という慣れない環境がまず下地に存在してしまう.
特に変わったところも無いのだが見る側の意識過剰だろうか.
でてくる俳優が実に魅力的.顔の彫りの深さ、瞳の色、肌の色、
そして言葉の響き.

1974年のブエノスアイレスと2000年のブエノスアイレスを舞台の事件.
74年のアルゼンチンでは軍事独裁政権が猛威を振るっていて、司法の独立など
は放棄されてしまっている.せっかく追い詰めて捕まえた容疑者も政治犯逮捕へ
協力したというだけで、無罪放免されてしまう….

面白いのは、そんな1974年のアルゼンチンでも死刑制度は無い….
強姦殺人犯でも最大の刑は無期懲役.
これは物語のキーワード…最後に衝撃的な無期懲役が待っている….

2010年の日本では素人の裁判員により“死刑”が決定され
それを裁判官が控訴した方が好いと宣告する…この国の方が狂っていると
私は思うのだが….

さて、話を映画に戻し、その容疑者に逆恨みされ同僚を殺されてしまい、
ベンハミンは自らの命を守るため地方へ逃げざるをえなくなる. 
そこで上司イレーネとの駅での別れ….
冒頭の恋人同士の駅での別れのシーンは実はこの二人だった….

その25年後のイレーネの瞳に見たもの…、被害者の夫リカルドの瞳の奥に見たもの….

瞳の奥の秘密…それは奥に秘める愛のしるし.
失った者への愛もあり、手が届くのにこぼしてしまった悔いの愛もある.
そして哀しい、償わせる復讐も瞳の奥に潜ませる結末.

25年も前の殺人事件に絡めた愛の物語.
二つの愛の絡み合いの描き方が見事と思う.
思えば、深い、趣のある、気高い作品.

ちょっとしゃれた気分で映画館を出て行く気持ちの
頬に冷たい風が吹き付けてきた….




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映画「やさしい嘘と贈り物」…恋も二度目なら、少しは上手に…


原題: LOVELY, STILL 製作年度: 2008年 製作国: アメリカ   上映時間: 92分


本年117本目の鑑賞.久々の神楽坂ギンレイホールでの1本目は少し身につまされる米作品.

オスカー受賞の名優マーティン・ランドー、エレン・バースティンが主演.
共演はアダム・スコット、エリザベス・バンクス.
監督は弱冠24歳にしてこれがデビューの新鋭ニコラス・ファクラー.

孤独な老人の前にある日、一人の老婦人が現われ、
彼女の積極的なアプローチと周囲のやさしいサポートで愛を育んでいく2人だったが….

マーチン・ランドーがここまで歳を取ったかと感慨深い.
アカデミー賞まで取った名優だが私の印象は、英国のTVシリーズ
“Space1999”の司令官役.好きなSFドラマだった.

混濁したような夢をイメージさせる色つきの雲の中の様なシーンと
そこから主人公のマーチン・ランドーが朝の目覚めを迎える場面が
繰り返し流れる.70を越えた老人の独り暮らしの1日の始まり…起床シーン.

目覚ましを止め、顔を洗い、歯を磨き、薬を飲む…
といった仕草すべてに“老い”を感ずる演技.
“お独りさま”の老人予備軍の副長としても身につまされる?シーン.

そこに近所に住む老女が突然現れ、主人公にモーションをかけてくるが、
なにか不自然さがつきまとう.老女の娘も不安げな表情を隠さない.
その後、淡々と老人同士の付き合い、恋愛が描かれる.

ただの老いた恋の物語かと思いきや、後半で驚愕の事実が.
このあたり前回「今度は愛妻家」の手法によく似ている.

結局、近づいてきた老女は主人公の奥さん.
主人公は痴ほう症にかかり、妻や家族の事をすっかり忘れ、
天涯孤独なお独り様だと信じて暮らしていただけ….

何かを思い出させたくて、再び恋に落ちる事から始めた二人.
この哀しい設定の話にほろり…とするものの、
その何かを思い出した主人公はそのショックで倒れてしまう.

なんだか後味のわるいエンディングでがっかり.
もうひとつ捻りたいなぁ、この脚本.

老優の素晴らしい演技には感服したが、
後味の悪さでいまいちの作品.



“明晰な幻:from Machine Art to Media Art”@川崎市民ミュージアム




川崎市民ミュージアムにおけるテクノロジーとアートの関係に焦点を当てた企画展.
1934年ニューヨーク近代美術館における「マシーン・アー ト」展のポスターがトップ写真.

かくも美しき、ベアリング(笑).

副長は技術系だから、この手の“機械”に美を見いだしてしまうタイプ.
ニューヨーク近代美術館(MOMA)でそんな昔(戦前だ)に
機械芸術を主題の展覧会が開催されたというのだから驚く.

航空機のプロペラ、大型機械の部品、歯の治療用のニードル、
化学実験用のフラスコ、ビーカー、試験管….
当時の初代MOMA館長アルフレッド・バーと館員フィリップ・ジョンソンの企画だそうだが、
このフィリップ・ジョンソンは後のモダン建築家として著名.

近代、芸術と技術・テクノロジーとは深い関係があると思う.
未来派、キュビズム、構成主義、ダダイズム…の20世紀前衛技術は
技術やテクノロジーの影響を受けた部分が多い.

スピード感、剛性感、単純性、….
機能を追求した極限に現れる“美”.

猫や風景や人物を撮る写真は好きなのだけど、
実は一番追い求めるのは“機械”モノ.
飛行機や車を撮るのが一番楽しいし、その美しさを表現したい….





なんと、この道具たちの美しいこと….

見とれることしばし.




映画「今度は愛妻家」…やはり今年観た邦画で一番好き.



公開年度: 2010年  製作国: 日本   上映時間: 131分

年初に観て凄く印象が良くって、ぜひ繰り返し観ようとレンタルDVDを探しても、
いつも超人気で在庫ゼロ.口惜しい想いを繰り返していた.
ところが近所のシネコンで再上映するという.
さっそくいそいそ出かけて観た2度目の鑑賞は今年116本目のカウント.

脚本家・中谷まゆみ原作の同名舞台劇を豊川悦司、薬師丸ひろ子主演で映画化.
共演に石橋蓮司、城田優、濱田岳、水川あさみ、井川遥.
監督は 「北の零年」「遠くの空に消えた」の名手、行定勲.

ぐうたらなダメ夫が結婚10年になる妻との結婚生活に うっとうしさを感じながらも、
いつしかごく当たり前の日常の幸せをかみしめていく姿をコミカルな演出を織り交ぜつつ
しみじみとしたタッチで綴る.

前回も観賞後、目が真っ赤になるほど泣いた…と書いた気がするが、
又も、2度目だからネタも判っているのに…泣いてしまった.
詳細に観たから、話の展開用に伏線が張り巡らされている事を再認識.

最初からダメダメな夫を演じる豊川悦司なのだけど、所々にやはり憂いを演じている.
浮気を楽しんでいるようでも、妻から監視されている様なおびえ方.
でも、実際にはその妻は….ネタバレは書けないなぁ.

いつまでも可愛らしさの残る風貌の薬師丸ひろ子は天然でエイジレスな妻を終始演じ切る.
トヨエツとの呼吸の合った歯切れよい掛け合いが続く前半パートはとても楽しい.

が、ほのぼのした男の愛妻家反省記ではないドンデン返しがこの作品の特徴.
転じて、人間の優しい気持ち、深い愛情がテーマと気づく.
妻への愛、夫への愛、まだ見ぬ我が子への愛、父親の娘への愛、….
切ない、狂おしい様な、取り戻せない、愛が切々と描かれる.

石橋蓮司演じるおせっかいな老オカマはかなりベタなキャラだけど、
セリフの一つ一つに人間としての優しさが現れ感心させられる.
嫌いな井川遥も凄く泣かせる演技を見せてくれる.これも前回書いたなぁ(笑).

やはり今年観た邦画では一番好きな作品.

音楽もとびきり中身とマッチしている.
井上陽水の名曲「夢の中へ」が極めて効果的に使われる.
しかも唄うのは、トヨエツと薬師丸だ.ヂュエットするシーンもある.

締めも、井上陽水 「赤い目のクラウン」.
素晴らしく出来の好いエンディング映像にきっちりと当てはまる名曲.

あぁ、また泣けてきた….


街中のネコシリーズ(取手ニャンズとの出会い)




このところ毎週末、チバラキ取手の歯医者に通って歯石取りにいそしんでいる.

駅からブラブラと15分のウォーキングで歯科医へ向かう.

当然、行程途中は猫勘の感度を十分にアップしている.


トップ写真は、駅前パチンコ店裏の野原で発見の3匹.

うさんくさい中年オヤジの接近に、いぶかげな表情.

かなりキツい目つきに副長近寄れず(笑).


他にも白山通りという錆びれた商店街通りをプラプラ….




車の下に隠れているヤツ、
ブロック塀の上で寝ているヤツ、
遠目に副長を牽制するヤツ、

いろんな所で副長は野良猫を発見しちゃう.
いや、この4匹はみな飼い猫…ですな.

おかげで今日は歯科医の予約時間を15分も遅刻(笑).

今夜はチビ嬢を川崎に残してきてしまった.
寂しがる…というより、
独りで伸び伸びベッドを占領…している気がする.


映画「レオニー」一人の女性の人生から…



原題: LEONIE 製作年度: 2010年 製作国:日本/アメリカ   上映時間: 132分

勤労感謝の日に観た本年115本目は日米合作の伝記ドラマ.
「折り梅」の松井久子監督が世界的彫刻家イサム・ノグチの母
レオニー・ギルモアの波乱の生涯を映画化した伝記ドラマ.
主演は「ラースと、その彼女」のエミリー・モーティマー.
共演に中村獅童、原田美枝子、竹下景子、柏原崇、吉行和子、中村雅俊.

1901年、フィラデルフィアにある名門女子大学を卒業したレオニー・ギルモアは、
ある日ニューヨークで、日本から来た詩人ヨネ・ノグチ(野口米次郎)と出会う.
編集者として彼の英詩を手伝うようになり、やがて2人は恋に落ちる.




レオニーとヨネ(中村獅童)との才能の出会いが印象的.
中村獅童が流ちょうではないがシュアな英語で
自らの詩を、情熱を語る.

この役者さんは香港映画では中国語、
ハリウッド映画では英語と器用で、
かつ上手な役者さん.

私生活はハチャメチャでも好い役者だなぁ.




しかしレオニーの妊娠を知らされたヨネは突然ひとりで日本に帰国してしま う.
身勝手な部分が、なんとなく中村獅童自身のイメージとかなり…ダブる(笑).
日露戦争時の在米日系人への風当たりの強さを今さらながら認識.
一見自由なアメリカも実は差別の歴史の国でもある.

レオニーは悲嘆に暮れながらも出産することを決意し、
カリフォルニアの実母の元で無事元気な男の子を産む.
次第に日本人への風当たりが強くなる中、手紙でヨネからの熱心な誘いを
受けたレオニーは、息子と共に日本へと向かう….

この母と別れのシーンも印象的.バックで引きながら馬車が遠のいていく.
右端から駆け寄り、しだいに走り出す母親「行かないでー!」と叫ぶ.
実はこれが最後の別れとなってしまう.レオニーは日本で母の訃報を聞き、
海を泳ぎ、漂うシーンがまた美しい….撮影は永田鉄男、名手である.

郷に入っては郷に従えとばかりに日本式を強要するヨネに、反発するが如く
我が道を行くレオニー.時に優しさを発揮するヨネはまさに中村獅童自身を
ダブらせると同時に、ふと副長自らも気がつく部分がある….

お互いに才能を尊敬する部分はあっても相容れない部分とのせめぎ合い.
許せない部分への妥協の拒否…そして二人は別れる.
最愛の子、イサムへの育て方も独特.学校へは行かせず自らの家の設計を
させたり.10歳の子供にだ.

その子、イサムが自らアメリカへ行きたいという願いを聞き入れ
レオニーはなんと単身でアメリカへ行かせてしまう.
ここでまた父親ヨネとの対立.

日本文化との接点としてヨネの友人、中村雅俊がこれまた見事な
ジャパニーズ・イングリッシュで茶道を説いたり、
ラフカディオ・ハーンの奥方として竹下景子も素敵な英語を披露.

ただ、津田塾大学の創始者、津田梅子(原田美枝子)の描き方が
少し冷淡すぎる印象だが、おそらく原作通りの表現と想像する.
原作はドウス昌代による「イサム・ノグチ~宿命の越境者」.

長く丁寧に撮ったフィルムを熟考を重ねて編集したのだろう.
テンポや年代、シーンの切り替わりに気持ちの良い潔さがある.
監督:松井久子の丁寧な作りに感心.
最近の雑な作りの邦画とはあきらかに一線をかす.

伝記だから波瀾万丈なドラマはないけれど淡々とした表現の中に
重厚で貴重な人の歴史が伝わってくる.
観ていて知らぬ間に頬を伝う涙に気づく.
極めて良質な邦画、いや米邦画というべきか.





街中のネコシリーズ(食事風景二態)




野良ネコにも2種類ある.
幸せな野良と辛い野良.

いつも逢う等々力ニャンズは恵まれている.
複数のサポーターたちが入れ替わり立ち替わり
エサを恵み、面倒を見てくれる.

昨夜、コンビニに居た野良たち.
どう見ても洋ネコの血をひく立派な風体.
されど捨てられた野良ネコ….

腹を空かして鳴いていた.
“住民が迷惑していますエサをやらないで”と看板.

ニャーニャーと鳴く声は不憫.
思わずエサをやる.



奪い合うように争い、食べあさる猫たち.
表情も険しく、人を恐れる態度も染みついている.

同じ野良ネコでも随分の環境差.

どちらも身勝手な人間の産物…

なんとかなりませんかねぇ….








映画「エロス + 虐殺」…ある意味で懐かしいATG系作品.


製作年度: 1970年  製作国: 日本     上映時間: 167分

ふと勤労感謝の休日に立ち寄った川崎市民ミュージアムでATG映画祭を上映中.
本年114本目は若気の至り…を再確認の鑑賞.

懐かしいなぁ、ATGの映画.前にも書いた気がするけど、
副長は浪人時に年間100本の映画を観た人.
おかげで第2志望の学校にしか入れなかったけどね(笑).

その頃、毎週2本300円の名画座でよく観ていたATG映画.
ATGは良質のアート系映画をより多くの人々に届けるという趣旨のもとに設立された団体.
60年代から70年代初めの学生運動、ベトナム反戦運動、自主演劇などの盛り上がりの中で
シリアスな映画、大島渚『新宿泥棒日記』、羽仁進『初恋・地獄篇』、松本俊夫『薔薇の葬列』など、
当時の若者たちに大きな影響を与えた話題作があった.

副長はこの世代の後の“三無主義”世代とよばれた人たち.

高校に入れば、先輩たちが暴れた後遺症で、教師たちは骨抜きになり、無気力.
荒れた校舎の傷跡だけで、その思想の
欠片も引き継がなかった我らは、ただその傷跡をたどり、
目先の快楽を追い求めるだけの受け身世代….

そんな環境の中で、浪人から大学生時代にかけて、
背伸びをしてATG作品を好きこのんで観た.

その中のATG系のヌーヴェル・ヴァーグ出身の吉田喜重監督が、
大正のアナーキスト大杉栄が三角関係のもつれから刺された事件を取り上げ、
大正時代と当時(昭和40年 代)のそれぞれの風俗と人物たちを、
時間軸と空間軸を交錯させ前衛的な手法で描いた愛と憎しみのドラマ.

出演は細川俊之、岡田茉莉子.共演に楠侑子、高橋悦史、八木昌子、原田大二郎.

映画のモデルとなっ たひとりが、名誉毀損・プライバシー侵害を理由に、
映画上映禁止の訴訟を起こしたことで種々のバージョンが存在する.
本作は そのような事情から本来3時間46分のものを
短縮して公開されたが、今回の上映は167分の短縮版.

学生時代は背伸びして観ていたが、今の知能レベルでも難解.
副長にとっては、吉田貴重はF.トリュフォーと同じ、
理解しがたく、遠い存在….

この作品も大杉栄自身の知識も無く、大正時代の痴情のもつれなんぞに
興味もなく、理解もし得ない.
当時としては斬新な試みが随所に見られるけど、陳腐.
私にとっては学生の稚拙な学芸会の一遍にしか見られないシーンも数々…とある.

岡田茉莉子、原田大二郎なんて、やっぱり若気の至りで出演しちゃったんだろなぁ
と密かに同情を隠し得ない.

見た後にため息しか出ない作品.
この後も来週末、ATG系の羽仁進や大島渚が上映されるよう、
怖いモノ見たさ…昔の自分の愚行を観る気分で観てみようかな.
かなり自虐行為の気もするが…(苦笑).





「木村伊兵衛写真賞35周年記念展」@川崎市民ミュージアム



勤労感謝の日に川崎市民ミュージアムにて鑑賞.

写真界の芥川賞といわれる「木村伊兵衛写真賞」は日本写真界の発展に寄与した
第一人者、故・木村伊兵衛氏の功績を記念して朝日新聞社が1975年に創設した写真賞.
 
今回の企画展示では、近年の受賞作である第30回から第35回の作品と、
昭和を代表する写真家であり、スナップの名手である木村伊兵衛の作品、
そして第1回(1975年度)から第29回(2003年度)までの受賞作品のダイジェストを展示.

35年間の日本の写真史をたっぷりと堪能.
やはり写真は、その時代を好く反映している.







昭和30年代の銀座や日本橋、炭鉱、
朝鮮戦争、沖縄、
南極の動物たち、南の孤島、


そして今現代に至るまでの
世相や流行をよく映しだしている.

そして平成に移ると、女子の時代.
女性カメラマンの感性が花開く.


今じゃ“工場萌え~”
なんて工場見学流行りだけど、
鉄工所や工場の無機質な
人の居ない風景にも
心ひかれたりもする.


この5年間の受賞作は、悩みの時代も反映する.

“刺激性の強い作品”という表示があり、
見るとヘアも映し出されたヌード写真.
なんだ今どき普通じゃん…と思いきや、
両腕の部分を見ると無数のリストカットの傷跡.

唖然としてしまう、生々しいピンク色の傷跡.
切っては血を眺め、落ちついてしまうその気持ち.

繰り返し手首を切っては、
自らの身体の痛みで心の痛みを和らげようとする十代の女性….
顔と身体の撮影は分離されて、
顔のアップはその横に並んでいる.

あどけない顔、深い悩みを抱える顔、
色々に見てその人生をのぞき見る….
単純ではないこの世の中をも見事に切り出す写真たち.




先週観た「新世紀写真展」の優勝者たちが、その成長を経て
この木村伊兵衛賞を近年受賞していたことも始めて知った.

木村伊兵衛自身の写真も素晴らしかった.
モノクロでキッチリとした構図に精緻な描写.
スナップ写真の構図と視点の新鮮さも素晴らしく、
こんな風に自分も撮りたい…妬んでしまう.

著名になってからの、ポートレートも凄い.
被写体は著名人ばかり.芸奴、政治家、役者、芸術家….
川端康成のポートレートなんて、気迫と眼力に気圧されてしまう.

芸術としての歴史は浅い写真だけれども、その成長力や
なによりもその時代の再現性には驚異がある.

好い作品を立て続けに観られるこの幸せに感謝.




川崎ブラブラ散歩(ニャンズサポーターと遭遇)



意外と紅葉は身近な場所にあるもの.いつもの通勤路の等々力アリーナの紅葉.

今日は勤労感謝の日で休日.
自分に甘い副長は、日頃の自らの勤労の感謝に
ノンビリとした休養を与えることにした.

いつも通りに起きて、家事を片付けて
雨上がりの等々力緑地をブラブラ散歩.

サッカーの試合が夕方あるらしく、
競技場の周囲はなやら準備で大騒ぎ.

いつもと違う時間帯だと色んな発見があるもの.
チャチャの寝場所を発見した.
なんのことはない、いつも逢う場所近くの草むらの中から出てきた.
かなり密集しているので、雨風はしのげそう.



この川崎ニャンズたちの
強力サポーターとも遭遇.

キレイな老婦人が自転車で
「トゥトゥ」と声をかけると
草むらから一斉にみんな
飛び出してきた.

小さなプラスチックバケツから
一杯の猫エサを所々に置いていく.


この方が毎日エサを大量にくれているので、みんな栄養状態が良いのだね.
この方は、そのあとパンくずも沢山いる鳩たちに与え、
次の猫たちのたまり場に行き、又も猫エサを分配….
頭が下がるボランティアぶり.

住み家も食料事情も分かって、ちょっと安心.
ほっこりした気持ちで散歩を続ける.



毎朝、通り過ぎるだけの
川崎市民ミュージアムで一休み.

木村伊兵衛写真賞35周年記念展を開催中.

かなり感動したこの写真展については
後ほど別記事でじっくりと.

ATGの映画も演っていたので
これもまた鑑賞.


お腹もほどよく空いたので、名物レストラン「3104」で昼食をとる.
http://www.kawasaki-museum.jp/guide/annai/pop_restaurant.html
明るく、雰囲気も良く、スタッフの客あしらいも良い好きなレストラン.




なによりも味が良いのが売り.
しかもヘルシーなメニューが多い.

今日は「五穀米とお総菜セット」
なんと低カロリーな煮物野菜中心のおかず.

これで650円.
上品なお吸い物とどら焼き半個付き.



もう一つ、「マシン・アート展」という
モノ好きの副長には堪えられない展示会を見て大満足.

ブラブラと散歩を続けて、JRの駅まで.
そこから川崎駅まで行って、今日のフィナーレ.
見たかった映画「レオニー」…天才イサム・ノグチの母親の物語.
これがまた良かった~.これは映画の記事でじっくりと語りたい.

映画の余韻に酔いながら、アパートに帰ると
ご飯も炊けていたので、ゴソゴソと夕食作り.



麻婆ナスと揚げ出し豆腐(総菜).

ナスは野菜庫の掃除がてら.
朝から水に漬けてあく抜きをしておいた.

要は、朝から夕飯は麻婆ナスの気分
だったんだね(笑)

大量に作ったので、1/3は冷凍.
残りは明日のお弁当のおかずデス.





家でも晩酌は“ホッピー”

なにせ、低カロリー、低糖質、
プリン体ゼロ…これしきゃないっ!(笑)

でも基本焼酎だから、酔うなぁ….





酔っぱらい過ぎたので、今夜はもうおしまい.
感動した写真展と感動しなかったATG映画、
感動しまくりの“レオニー”はまた明日以降.

そうそう、今日は大きめのコンデジ持参だったので、
野良ネコ写真も沢山撮った.これも後日….